TVアニメ『天官賜福』第12話解説

TVアニメ『天官賜福』第12話より
半月妖道の仕業と思われていた、元半月国での旅人失踪事件。
その真犯人は、200年前に半月国の人を殺戮し、そのために生まれた怨念に生贄を与えることで浄化して証拠隠滅を図ろうとしていた天界の将軍裴宿でした。
気絶した半月をしまっちゃう術で壺にしまった太子殿下は、三郎を真の名「花城」と呼びますが、三郎は「三郎と呼ばれるほうがいい」と告げます。
『天官賜福』第12話のあらすじ
アニメ『天官賜福』いよいよ最終回です。
太子殿下と三郎は、元の2人の愛の巣菩薩観へ戻って来ていました。
「血雨探花」「太子殿下」と、それぞれの正体を知る者しか知らない二つ名で呼び合う二人。
太子殿下が、與君山で花婿になりすましていたのは君だったんだろ?と問うと「なりすましてはいない」という答え。
つまり花婿として太子殿下を嫁にするつもりだったと!?
そんなふうに新婚の雰囲気を出していちゃついていると、半月をしまった壺が動き出しました。
幼いころ「万人を救うこと」という太子殿下の夢を聞かされた半月は、半月国を滅ぼしてしまったことに慚愧に堪えないようです。
城門を開いたのは、滅びるなら永安国もろともと刻磨将軍が言っていたため、被害をおさえるためでもあったけれど、結局自分の半分の故郷である半月国を滅ぼしたことにはかわりありません。
でも、太子殿下の現実味がない夢よりも、現実の中でもがいた半月の行動のほうが正しいようにも思えます。
ところで三郎の姿は花城の本当の顔ではないとのこと。
2人ともに床に寝転ぶと、太子殿下は鬼界のことをあれこれ質問し、三郎はいやがるでもなくそれに答えていきました。
古代中国なんかだと、性的な意味ではなく仲の良い男2人が同じベッドに寝て友誼を深めるみたいな文化がありました。
三郎には太子殿下の「万人を救う」という言葉になにか感じ入るところがあるようです。
自分の素顔が醜くても凶暴でも見たいかと問う三郎。
それに太子殿下はどんな姿でも受け入れると答えました。
いやじゃなきゃまた今度本当の姿で会いに来ると言う三郎は、寝そべった太子殿下の背中に「この天地で私は誰よりあなたに誠実だ」と誓いの言葉を心に思いました。
ここ原作では面と向かって言ってます。でもアニメのように心の中で誓う方が萌えみは高いと思います。
翌朝、太子殿下が目を覚ますと、三郎の姿はなく、首には指輪を通したネックレスがかかっていました。これは将来迎えに来るという三郎の誓い?
太子殿下は三郎が去ったことを悟り、三郎との思い出が去来します。
そしておそらく太子殿下の神像と思われる像を見つめる與君山の包帯少年。
三郎の醜い本当の姿とは、800年前に「人面疫」に侵されたこの包帯少年なのでしょうか?
『天官賜福』第12話の解説
『天官賜福』というタイトルだったけれど、結局現実の道教信仰における上元賜福天官紫微大帝とはなんの関係もないアニメでした。
でも作画は全話通してクオリティが高かったし、話もおもしろくて中国アニメやりおるわと思います。
アニメ化されたのは、全244章中のわずか31章に過ぎません。2期求む!
一応公式では恋愛未満のブロマンスっていうことだけど、BLと言っても差し支えなかったですね。とくに終盤のいちゃいちゃは。
ただ気になるのは中共のBL規制です。
9月に報じられたところによると、中国共産党はBLは不良文化であるとして、ソシャゲメーカーに対してBLの排除を指示しました。
今のところ原作は公開されたままになっているけれど、ソシャゲ以外の創作物でもBLが規制対象になる可能性は高いです。
公式がBLではないと言いはったところで、中共がそう判断するとこの作品も規制されてしまうかもしれません。
中国アニメのクオリティはどんどん高くなってきていて、日本人の鑑賞に耐える作品も少しずつ増えてきています。そんな中、政府が表現規制を強化すれば、せっかく育ってきている中国アニメの芽も潰えてしまうかもしれません。
ちなみに最近の温泉むすめへの誹謗中傷などに見られるフェミニストによる「自分たちが認めたもの以外は認めない」という態度が中共に近いものに見えるのは当然のことで、フェミニズムはもともとマルクス思想の亜流のようなものでした。
フェミニストに見られる攻撃性も、暴力革命を是とする共産主義と根っこが同じだからでしょう。
女性の権利を認めるのは大切なことですが、自分たちの権利だけは主張して、他者の権利や多様性は否定してもかまわないという思想は認めてはいけないと思いますね。





