TVアニメ『天官賜福』第3話解説

TVアニメ『天官賜福』第3話より
TVアニメ『天官賜福』第3話の解説です。
天界の建物をぶっこわしたせいで、その弁償のために地上のたたりを払いに来た太子殿下・謝憐。
前回は、花嫁をさらっていく「鬼花婿」を追い詰め、どうやら正体は幸せな花嫁に嫉妬した女性らしいことがわかりました。
『天官賜福』第3話あらすじ
前回賞金稼ぎの男たちによって持ち去られた花嫁たちの遺体は、人間の気を受けることでゾンビィ的に蘇り、男たちに襲いかかりました。
明光廟に逃げ戻ってきた男たちと、村娘の小蛍、小蛍が食べ物を与えていた包帯少年を太子は結界を張って守ります。
太子は花嫁ゾンビィに、廟内に脱ぎ捨てられていたヴェールをかぶせて鎮めつつ、テレパシー通信的なアレで天界の霊文に連絡。明光将軍に鬼花婿の条件に合いそうな女性を問い合わせると、明光将軍が天界の神になる前に深い関係となった敵国の女将軍宣姫の存在が浮かび上がりました。
そこに襲いかかる鬼花婿、果たしてそれはやはり宣姫でした。
宣姫は惚れた明光将軍のために国を裏切ったのに会いに来てくれないことに思いをつのらせて悪霊になってしまったようです。ヤンデレやべーです。
他の明光廟に放火を続けたのも宣姫で、それは騒ぎを起こして明光将軍に会いに来てもらうためでした。ヤンデレやべーです。
ヤンデレにマウントポジションをとられてピンチの太子殿下を助けようと、小蛍が結界から飛び出して宣姫に向かうも返り討ちにあいます。
その一瞬のすきをついて、太子殿下は道術で宣姫を捕縛できました。
しかし、小蛍は帰らぬ人に…
宣姫は激高し捕縛を破ってバーサーカーモード。太子殿下はそれを迎え撃とうとします。
と、天に穴があいて光がさし、鐘の音が響きました。
苦しむ宣姫、捕縛も元に戻りました。
そこに現れたイケメンは裴将軍、しかし、明光将軍となった宣姫の想い人裴茗将軍ではなく、その子孫で同じく神となった裴宿将軍でした。
そして裴将軍によって語られる宣姫の過去。
宣姫は戦に敗れて裴茗将軍に下り、すきをついて剣を奪うも将軍に制圧されます。
そして将軍に「戻りなさい」と言われた宣姫は「私は武将だ!借りは作らない!(キリッ)」と宣言したところに将軍がキッス!
チャラ男やん!
宣姫はそれでトゥンクして関係を持つのでした。
ところが、戦場でその場限りの関係のつもりだった将軍に対し、宣姫は本気になってしまい、それを疎ましく思った将軍に国に帰るように言われます。それでも諦められない宣姫は、祖国の機密と地図を差し出して迎えに来てほしいと懇願します。
しかし将軍はその裏切りに「失望した」と告げて宣姫から去ろうとしました。うん病むねこれは。
宣姫は将軍に振り向いてもらうために自ら足に剣を刺しました。哀れに思ったのか将軍は宣姫を養いはしたものの娶りはせず、宣姫は絶望のうちに自害して悪霊になったのでした。
裴宿将軍は「誰に非があるとも言えない」って言うんだけどどう見ても裴茗が悪いですわな。
哀れな宣姫は天兵たちに連れられていき、太子はただそれを見送ることしかできませんでした。
事件が終わり、太子は小蛍を埋葬して墓を建ててやりました。
太子が残された包帯少年の傷を見るため包帯を取らせると、顔中にひどいやけどのような赤いただれが現れました。
太子はそれを見て息を飲みます。それは、800年前に仙楽国が滅びたと同時に消えたはずの「人面疫」でした。
『天官賜福』第3話の解説
いやー、遊びのつもりで手を出したチャラ男に捨てられた一途な女性が病んで死後に悪霊になって、嫉妬から花嫁をさらっては殺していたという救いのない話でしたね。
裴茗将軍の日本版キャストが諏訪部順一さんだったのもよろしくない。いや、これ以上ないってぐらい合ってたんですけどね。ただ諏訪部声のイケボのチャラ男に口説かれたらそりゃあお硬い女将軍だって落ちもするし、遊ばれた末に捨てられたら病みもするでしょうっていうね。
諏訪部さんの声はほんとエロくて罪作りですわ。いや諏訪部さんが悪いわけじゃないですけど。諏訪部さんの声大好きですけど。『東離劍遊紀』の殤大侠とか『スペース☆ダンディ』のダンディとか大好きですけど。
閑話休題、解説です。
といっても3話もあまり解説することはないですね。
裴茗将軍の子孫の裴宿将軍は、原作では小裴将軍として明光将軍の補神になっていると解説されています。
道教に「補神」という言葉はありませんが、これは現実の道教信仰における「配祀神」「陪祀神」のことだと思われます。
配祀神は、そのまんまの意味で主祭神とともに配祀されている神様のこと。
道教信仰には、もともと民間信仰で祀られていた神々が多数取り入れられています。
民間信仰では、主に歴史上の偉人や、実在架空を問わず有名人が神様として祀られていて、その係累、関係者などもその神様のお供のような形で祀られていることが多いです。
典型的なのが関聖帝君です。
関聖帝君には子(史実では実子、演義では養子)の関平と周倉が配祀されていることが多いです。

中央に関聖帝君、その右に周倉将軍、左に関平太子:基隆市奠濟宮
架空の人物の周倉がいることからもわかるように、これは史実ではなく演義が元になっています。
演義で作られた架空のキャラが祀られているなんておかしいじゃないか!という硬いことを言う人はこれを見てください。

斉天大聖、猪八戒、福徳正神:新北市石門金剛宮
斉天大聖に猪八戒と、あとなぜか沙和尚ではなく福徳正神が配祀されています。
もともと農村の土地神だった福徳正神はともかく、孫悟空や猪八戒まで神様になっている世界ですから今更です。
神話の神々だって人間が考えた架空のキャラクターなんだから、小説のキャラクターが神様として祀られていてもいいでしょ?
話をアニメに戻すと、裴宿将軍は裴茗将軍の子孫で、かつ羽化登仙した人だから明光将軍の配祀神になっていてもおかしくはないです。
関係ない話しますけど、日本語版でキャラの名前を中途半端な中国語読みっぽい呼び方にするのはやめたほうがよかったなと思います。
中国語読みをカタカナに直しても正しい発音にはなんないです。日本語の発音にない音がありますから。例えば南風(nan feng)のfe音なんて日本語にはありません。
それを四声を無視して読まれると違和感しかないんですよね。もちろんこれは声優さんが悪いのではなく、そういう読みにすることに決めた監督かプロデューサーが悪いと思いますけど。






